特定技能「自動車運送業」の制度がスタートし、多くの企業様から
- 外国人ドライバーは本当に日本の免許を取得できるのか
- どのくらいの期間が必要なのか
- 入国後はどのような流れになるのか
といったご質問をいただきます。
今回は、実際に来日したインドネシア人ドライバーの事例をもとに、外免切替の仕組みや現在の状況についてご紹介いたします。
インドネシアの運転免許制度
インドネシアの運転免許証(SIM)には、主に以下の区分があります。
- SIM A(普通自動車)
- SIM B1(中型自動車)
- SIM B2(大型自動車)
日本では大型免許を取得するために、普通免許取得後の一定期間の運転経験が求められます。
特定技能ドライバーの受け入れにおいては、運転経歴に母国での取得履歴も反映されるため、BPLでは原則として3年以上の運転キャリアを持つ人材をご紹介しています。
なお、3年の運転経験要件については、特例教習により対応できるケースもあります。
*特例教習については下記の記事をご参照下さい。
警視庁参考記事
全日本トラック協会参考PDF
日本の運転免許を取得する方法
外国人が日本で運転免許を取得する方法は、大きく分けて2つあります。
- 教習所へ通う
日本人と同様に、自動車教習所へ通学または合宿入校し、免許を取得する方法です。
取得費用は地域や季節、教習所によって異なりますが、MT免許の場合は30万円〜という費用が必要となります。 - 外免切替を行う
外国で取得した有効な運転免許証を、日本の運転免許証へ切り替える方法です。
書類審査、試験はありますが、教習所で一から取得する方法と比較すると、費用を大幅に抑えることができます。
外免切替に必要な書類
インドネシア人ドライバーが外免切替を行う場合、主に以下の書類が必要となります。
- インドネシア運転免許証(SIM)
- Statement Letter(運転免許履歴証明)
- Statement Letterの日本語翻訳
- パスポート
- 在留カード
- 住民票
- その他、各免許センターが求める書類
特にStatement Letterは、インドネシアでの免許取得履歴を証明する重要な書類となります。
特定技能ドライバーの在留資格
特定技能ドライバーとして来日した外国人は、すぐにドライバーとして従事することはできません。
日本の運転免許を取得するまでの間は、
「特定活動55号」
という在留資格で在留しています。
この在留資格を持つ方は、地域によって運用に差はあるものの、免許センターで優先的に予約を取得できるケースが多く、比較的短い間隔で試験を受験することが可能です。
外免切替試験の難化
2025年10月以降、外免切替制度は大きく見直されました。
学科試験・技能試験ともに難易度が上がり、以前と比較して合格までのハードルは高くなっています。
特に技能試験については、運転技術だけでなく、
- 安全確認
- 目視確認
- 合図のタイミング
- 走行位置
など、日本では当たり前の運転ルールを正しく理解していることが求められます。
今回の5名の取り組み
今回受け入れを行った5名については、採用決定および雇用契約締結後から、日本で実際に使用されている教習教材をインドネシア語へ翻訳した資料で学習を開始しました。
さらに入国後は、
- ジップラス社提供の教材
- 仮免許学科試験問題集
- 外免切替対策教習(5時間の運転教習)
などを活用しながら学習を継続し、外免切替対策の運転練習も行いました。
その結果、5名全員が学科試験を一回で合格することができました。
技能試験の現実
一方で、技能試験は決して簡単ではありません。
また、各ドライバーは教習所で実施されている外免切替対策教習(5時間コース)を受講し、本試験に備えました。
それでも業界では
「1回目の技能試験はほぼ不合格になる」
という話をよく耳にしていました。
実際に受験してみると、その噂は決して誇張ではありませんでした。
個人差はありますが、2回、3回と不合格になるケースも珍しくないようです。
技能試験の結果
今回、外免切り替えに挑戦した5名の結果は下記の通りとなります。
- 4月23日 入国
- 5月15日 1回目の外免切り替え試験 学科のみ全員合格 実技不合格
- 5月29日 技能試験2回目 1名合格
- 6月5日 技能試験2回目 1名合格
- 6月26日 技能試験3回目 2名合格
- 7月1日現在 残り1名は、4回目の挑戦を控えています。


外免切替の課題
2026年7月1日現在で、4月23日に入国した特定技能ドライバーは、おおよそ2ヶ月で外免切替が完了しました。
最寄りの免許センターは、比較的コンスタントに試験予約ができた印象ですが、都度同行スタッフ必要なことや
本人達にも入国時から給与が発生していることを踏まえると、よりスムーズに完了し、1日も早く中型免許や大型免許取得まで進み、実務研修へと進める必要があると考えます。
実際、当5名の受け入れ機関である中部興産様からも、この度の事を踏まえて、「入国前に運転技術を向上させることはできないか?」というご相談がありました。
そこで、当社では「入国前教育の質」をさらに高める取り組みとして、登録支援機関としてお付き合いのあるTDGホールディングス様のご協力のもと、インドネシアで特定技能ドライバー向けの教習を行うJDTC(Japan Driving Training Center)での事前トレーニングを試験的に導入しました。
6月後半に実施した現地面接会・視察にあわせて、7月に日本へ配属予定の4名が実際に受講し、日本の道路環境を意識した運転技術や安全意識の向上を目的としたトレーニングを実施しました。
その教習内容や受講の様子、実際に得られた成果については、次回の記事で詳しくご紹介いたします。
外国人ドライバーの採用については、下記より詳細をご確認ください。
[BPLについて]
株式会社BPLでは、外国人材の紹介から受け入れ支援、定着支援までを一貫して行っており、インドネシアとの強固なネットワークを構築しています。
インドネシア現地では、送り出し機関であるNUINDO DKと連携し、同社傘下には日本語教育を担う「VOKADEMY」、職業訓練を行う「VOKASKILL」などの教育機関を有しています。
さらに、提携日本語学校も多数存在し、インドネシア国内全域から日本での就労を希望する人材の募集・育成体制を確立しています。
こうした一貫した体制により、企業のニーズに応じた安定的な人材確保を可能としています。
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